4月から教員になったみなさん。今、子供達と会う日のことをドキドキして待っているのではないでしょうか。次々と行われる職員会議、暗号のような言葉の数々。いろいろ不安もあると思います。
こんにちは、小学校教員のサンソンです。僕は「レクで学級をHappyに!」をモットーに、たくさんのあそびを子供達としてきました。その中で感じるのは、まさに遊びの力は学びの力だということです。子供たちは良くも悪くも、経験から学びます。子供達につけさせたい力を、楽しみながら経験して学ぶ。レクリエーションはその助けになると思っています。
今回は、初任者や若手の方でも簡単にできて子供たちの力になる。そんなレクを厳選しました。短時間でできるものばかりですので、レパートリーとしてもっておくと、きっと役に立つと思います。
いつどこでだれがなにした
対象:小学校低学年~
時間:5分~10分
準備:答えを書く紙
笑えるだけじゃない!低学年は作文の練習にも!!
●遊び方●
①全員に紙を4枚配り、1枚ずつ「いつ」「どこで」「だれが」「なにした」に該当する内容を書きます。(紙を4色に分けておくと分かりやすいです。青い紙には“いつ”を書いてね。のように)
②担任に提出します。紙をシャッフルしてランダムに選んで読み上げます。できたヘンテコな文章を聞いて、みんなで笑いましょう
例「去年、校長室で、先生が、さかだちした」
③担任が盛り上げながら読むのがポイントです!気分を害するような内容と個人名は禁止にしましょう。
1年生は国語の時間、文を書くには「いつ」「どこで」「だれが」「なにした」を意識して書くことが大切だと習います。それを楽しみながら学べるのがこのレク。子供でも気軽にできるので、バスレクなどでも鉄板のネタです。
紙を2枚増やして「いつ」「どこで」「だれが」「だれと」「なにを」「なにした」のように長くするのも面白いですよ!(僕はシナリオゲームと呼んでいます)
せーの!
人数:何人でも
時間:1分~5分
場所:校庭や体育館
目的:グループを作る
かけ声ひとつで、簡単に仲間を集められる
●遊び方●
①教師が「せーの」というたびに、子供達が「パン」と手をたたきます。「せーの」をいうたびに、拍手の数を一つずつ増やしていきます。
(せーの、パン! せーの、パンパン! せーの、パンパンパン・・・)
②何度か続けたら教師が「ゴー!」と言います。「ゴー」の前の拍手の数だけ、仲間を集めて座ります。余ったしまった人には、「チャチャチャ、ドンマイ」をしましょう。(拍手3回→サムズアップ)
③慣れてきたら、お題を言ってから「ゴー」を言うようにします。
「男女混合で、ゴー」「生活班バラバラで、ゴー」「誕生月バラバラで、ゴー」「足の速さが同じぐらいの人で、ゴー」のように。
子供達にグループをつくるように言うと、同じ友達とばかり組んだり男女別になってしまったりしますよね。このレクでは、楽しみながらランダムなグループをつくる事ができます。何人組をつくるかも調節できて便利です。
先生ビンゴ
対象:小学校低学年~ 人数:何人でも 場所:教室 時間:5分~10分 準備:ビンゴ用紙
活動の流れ
①画像のようなビンゴ用紙を作って配布します(食べ物、スポーツ、TV、アニメ、ゲームなどテーマを決めておくと何度も楽しめます)
②子供たちは、先生が好きだと思うものを想像して選んで記入します。
③担任は自分の好きな順に発表していきます。1列そろった人は「ビンゴ!!」と宣言します。(ビンゴになった子は先生とハイタッチをするのもいいですね)
④全員がビンゴになった頃に終わります。別のテーマでもう一度やったり、感想を書いたりしましょう。
ポイント
①ランキングを発表するだけでなく、それについてのエピソードも話すようにしましょう!
例
サ「この中で一番好きなのは……ラグビーです!!」
子「えーーー!!」
サ「ラグビーってどんなスポーツか知っていますか?」「うん。そうそう。人と人がぶつかったりスクラムを組んだりするんだよね。実は先生、高校生の時にラグビーをやっていたんですよ。忘れられないのは、ある試合の時にね・・・・・・」
②せっかくの機会です。担任のことをたくさん知ってもらいましょう!そしてその日の宿題は、
「おうちの人に担任の先生のことを紹介する」
にしましょう。
きっと、「先生は〇〇が好きなんだよ。なぜかって言うとね・・・」こんな会話が家庭ではずむことでしょう。子供が楽しそうに学校のことや先生のことを話したら、保護者の方の安心にもつながると思います。
30秒ゲーム
人数:何人でも
時間:1分
場所:どこでも
目的:“静か”をつくる、気持ちを切り替える
シーンとした場をつくれる!
●遊び方●
①全員、顔を伏せて目を閉じます。
②担任は時計を見ながら「5,4,3,2,1,スタート」と伝えます。
③子供たちは心の中で数を数え、30秒だと思った瞬間に黙って挙手をします。途中でしゃべった人は負けです。
④担任はぴったりだった人を確認し、発表します。発表後にしゃべっても負けです。
「ではここまで。これから勝者を発表しますが、発表後に声を出しても負けです。いいですね?今回の勝者は、〇〇さんです。ではみんな、指一本だけで拍手しましょう。パチパチ」
盛り上がった気分を切り替えたいとき、健康診断の順番を待っているときなどの話してはいけないときに行うこともできるレクです。「静かにしなさい!」「しゃべってはいけません!!」と注意するだけでなく、こういうバリエーションをもっておくと、きっと役立ちます。勝者発表の時に声をだすことを許すと、せっかくつくった静寂が崩れてしまいます。粛々と行いましょう。
ナンバーズ
人数:何人でもOK
場所:教室、バスなど どこでもOK
時間:1分~5分
準備:特になし
①1~15の中で好きな数字を思い浮かべます(1が一番強い)。不正が心配なら紙に書いてもOK
②担任は15からカウントダウンしていきましょう。参加者は選んだ数の時に手を挙げるようにします。
③手を挙げた人が2人以上いた数字はアウト。手を挙げたのが一人だけ&一番小さい数だった人の勝ちです!
ジャンケンチャンピオン
人数:何人でも
時間:1分~3分
場所:教室
目的:安心できる雰囲気をつくる
担任vs全員のジャンケン大会
●遊び方●
①「全員起立!クラスで一番運がいい人を決めます。勝った人だけ残ってね。負けとあいこは座ります。」
②次々座っていく中で一人だけ残ったら
「チャンピオンに拍手〜!じゃあ次は、先生と気が合う人を決めまーす。あいこの人だけが残ってね。」
→「すごいね、テレパシーが使えるのかな?気持ちが通じ合ったね!拍手~」
③「最後はクラスで一番優しい人を決めまーす。ボクに負けてくれた人だけ残ってね」→先生を勝たせてくれてありがとう、拍手~。
簡単ルールで誰にでもできるのに、とても盛り上がるレクです。
僕は毎日、帰りの挨拶の時に「ジャンケン占い」としてこのレクを行っています。今日のみんなは運がいいかな?先生と気が合うかな?優しい気持ちになれる日かな?と言って行うことで、楽しい気持ちで下校させることができますよ。
アレンジ
「スーパージャンケン」
①担任vs全員でジャンケン。担任に勝った人は、スーパー喜ぶ!
②あいこの人は・・・スーパー喜ぶ!
③残念ながら負けてしまった人は・・・スーパー喜ぶ!!
担任が大げさ演技で楽しさを演出しましょう!笑えます
ネームトーク
人数:何人でも
時間:1分~3分
場所:教室
目的:子供同士の相互理解、声を出すトレーニング
呼名に返事、プラス一言!
●遊び方●
①今日のお題を伝え、担任が一人ずつ子供たちの名前を呼びます。(例、好きな食べ物)
②名前を呼ばれた子は返事をし、お題に沿った答えを一言つけたします。
「はい!リンゴです」
「はい!ハンバーグです」
③声の大きさや聞き方を褒めながら、リズムよく笑顔ですすめます。
「さわやかな返事だね!」
「おいしいよね!」
毎日の健康観察、「はい元気です」だけだとダレてしまいますよね。ネームトークで、楽しく人前で声を出す経験をし、自信がもてるようにしましょう。友達の好きなものを知ることは、相互理解にもつながります。
アレンジ
「出席確認リレー」
①設定タイムを決めます。例えば1分。
②担任は出席番号1番の子を呼名します。「相川さん」
③呼ばれた子は、“返事+一言+次の子の名前”を言います。「はい!ステーキです。飯田さん」
④これを繰り返していって、最後の子は先生の名前を呼びます。
⑤担任~担任までにかかった時間を計り、設定タイムにどれだけ近づけるかに挑戦します。
ギョウザジャンケン
人数 3人~1クラス全員でOK
時間 3分~5分
3人組でグーチョキパーのアイコを目指す
●遊び方●
①3人組でジャンケンをして、ギョウザを作ります。グーが「お肉」、チョキは「ニラ」、パーは「皮」です。
②グループで出したジャンケンの手が、3種類そろったら全員で「いただきまーす」と言ってクリア。グーだけだったら「肉しかなーい」、パーがなかったら「皮がなーい」などと叫びます。
③成功しても失敗しても、グループを変えてどんどんチャレンジしましょう。時間内にいくつのギョウザが食べられるでしょうか。
アイコを目指すだけのジャンケンなのに、こんなに盛り上がるのは何故なのでしょうか(笑)そこらじゅうで「肉がなーい!!」「ニラしかなーいwww」という笑い声が響きます。クラスの人数が3で割り切れなくても大丈夫。次々と3人組を入れ替えて行うようにすれば、ずっと余ってしまう子はできません。
ギョウザ以外にもチーズバーガーとかアップルパイとか、アレンジは無限大!ぜひオリジナルのジャンケンを考えてみてくださいね。
クイズでドン!
人数:何人でも
時間:5分~10分
場所:教室
目的:学習したことを振り返る、定着させる
楽しくテスト対策!!
●遊び方●
①単元テストの範囲を対象にクイズをつくらせます。その際、Q&Aフォーマットを提示して、つくりやすいように配慮しましょう。
「〇〇とは何ですか?」
「〇〇はなぜ△△なのですか?」
「〇〇はいくつありますか?」
「〇〇したのは誰ですか?」
など
②クイズを書いたノートを集め、担任が出題します。
③早押し(挙手)で答えたり、紙に書かせて答え合わせをしたりしましょう。正解したら1ポイント
④決めておいた問題数が終わった時点で、ポイントの多かった人の勝ちです!
教科書やドリル、資料集などからクイズをつくることで、知識の定着をはかることができます。「お互いに問題を出し合いましょう」というより「クイズをつくりましょう」と言ったほうが盛り上がるんですよね。おもしろい。難問奇問に流れないように、学習のために楽しんで行うということを押さえておきましょう。
早書きストップ
対象:小学校低学年~
時間:5分~10分
準備:特になし
他の人が思いつかないような答えをたくさん書けますか?
●遊び方●
①担任がお題を言います。
例1「頭に“か”のつく物」
例2「にんべんの漢字」
など
②子供たちは、思いついた言葉をノートにどんどん書いていきます。
例1 かに、カメラ、かえる、仮面ライダーなど
例2 休、体、低、任など
③30秒~1分ほどでストップ。グループ内で順番に、書いたものを読み上げていきます。その際、他の人と同じ言葉が出たら取り消し線で消し、残った数が得点になります。
他の人の答えを聞くことで、楽しみながら知識量を増やす事が出来ます。学級全体でシェアしていくのもいいと思います。何度も繰り返すことで上達していきますので、いろいろなお題で定期的にやってみてください!特に低学年ではおすすめです。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございました。今後も、みんなが笑顔になれるようなレクの発信をしていきたいと思います。