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教師が定時退勤をするための心得とコツ25選

小学校教員が定時退勤をするためのコツ25選
サンソン
サンソン

「定時退勤がしたい!」という教員の皆様、こんにちは。
ほぼ毎日定時出勤&定時退勤。月の残業時間は8時間未満の小学校教員、サンソン(@oakleyfreak1)と申します


「教員はブラック」
「精神疾患で休んでいる教員は毎年5000人以上」
「45時間どころか、80時間や100時間の残業は当たり前」
「教員採用試験の倍率1倍台という自治体が多くある」


残念ながらこれが今の教育界の現状です…。
働き方改革の必要性が叫ばれて、早何年でしょうか。文科省は調査、調査、調査だけで一向に働き方改革を進める気配がありません。先日就任した文科大臣も「教員のなり手不足解消、正直名案はない」と言ってしまっています。


もはや文科省や他人に期待するのではなく、自らの力によって働き方改革を進めていかなければならないと思います。



ここで少し、僕の話をさせてください。実は僕も、教員になってから3年ぐらいはめちゃくちゃブラックな働き方をしていました。2年目から体育主任を任され、6年生38人のクラスを担任し、市区町村の研究会にも顔を出し、連合陸上大会の役員を引き受け…。


毎日21時や22時まで働くのは当たり前。同じように遅くまで残る同僚たちと「いつメン」(いつものメンバー)なんて呼び合って、ぐだぐだと仕事をする日々でした。当時の一か月の残業時間は約80時間。過労死ラインを超えていました。当然、家に帰ってからはほぼ寝るだけ。土日の出勤は意地でもしませんでしたが、疲れから昼過ぎまで寝ていることもしばしばでした。




そんな僕が、心機一転。セルフ働き方改革を進めることになったきっかけが、妻の妊娠と我が子の誕生です。
「自分の家族、我が子が一番」
「一緒に子育てしたい」
「将来、働きすぎたと後悔したくない」



そんな思いから、少しずつ効率的な働き方を模索していきました。ビジネス書や自己啓発書、時短テクニックなどの本も貪るように読みました。結果、1年後には月の残業が20時間程度に。3年後には8時間程度にまで減りました。
(オススメの書籍などは下記リンクにまとめています。ぜひ、合わせてお読みください)

あそび×学級経営」の本を出版しました

「あそびで育てるクラスづくり」 明治図書出版

「どんなねらいをもってあそぶのか」「どのように学級経営につなげていくのか」という視点から選び抜いた約50のあそびと、クラスづくりへの生かし方を紹介しています。


親の次に身近な社会人である、僕たち教師。子供たちにどんな働き方を見せるべきなのでしょうか。
「夜遅くまで、無理して働く姿」 と「定時までは一所懸命。家族との時間を大切にする姿」
僕は、後者がいいと思いました。


本記事は、今では毎日定時ダッシュを決めている僕が、意識していたことや取り組んだことについて、25のコツとしてお届けします。これを読んで、みなさんの残業時間が少しでも減ってくれたら嬉しいです!

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コツ①~⑩ 学級経営

コツ①「子供に任せる」
 きれいに飾り付けられた「給食当番表」や「掃除当番表」。確かに素敵です。でもそんな教室の飾りつけや廊下の掲示に、どれぐらい時間をかけているでしょうか?この飾り付け、いっそ子供たちに任せてしまいましょう!係活動に「飾り係」などをつくるもよし、学級活動で1時間「教室の飾り付けタイム」をとるのもよしです。
「何でも先生がやってくれる」のではなく「自分たちで作っていくんだ」という意識を大切にすることで、クラスのことを自分ごとにすることもできます。




コツ②「宿題の丸付けも子供に任せる」
 宿題の丸付けや直しほど、面倒な仕事はありません。あらかじめ答えを渡して、全部自分で丸付けするように指導しましょう(計算も漢字も)。先生に丸付けしてもらうのが当たり前になってほしくないですし、自分で採点することは自分の力にもなります。担任はさっとチェックしてハンコ。これだけでいいと思います。
ちなみに僕は、漢字の宿題でも字が汚いから(雑だから)と言って赤は入れません。(丁寧に書こうね。とは言いますが)間違えて書いており、さらに自分でもそれに気が付いていない時だけ直します。




コツ③「ジシュトレをしておく」
 自習トレーニング。略してジシュトレです。何時間か取って、漢字や算数などのプリントを自分でやって自分で丸付けする練習をしておきます。基本的に担任は口を出さず、後ろから見守るだけにします。課題が終わった人は読書とし、45分間自分たちだけで進められるようにしておきます。これが、担任が出張やお休みした時に生きてきます。休んだ翌日に、大量のプリントに丸付けすることがあると思いますが、これがないのは気楽です。




コツ④「授業は40分間で計画」
 日頃から、45分間の授業を40分間で終わるつもりで計画しておきます。授業が盛り上がったり、予想より時間がかかったりしても5分間ありますし、うまく進んで40分で終われば、振り返りを書いたりレクをしたりできます。コツ⑤にもありますが、担任が時間を守ることは学級経営上重要です。




コツ⑤「授業の開始と終了時刻を守る」
 これだけで、子供からの信頼度は爆上がりです。チャイムがなったら始め、チャイムと同時に終わります。例え途中でも、中途半端でも終わります(←超大事)。そもそも、チャイムが鳴った時点で子供たちの集中力は切れ、頭に入らなくなります。それよりは、中途半端な状態で終わる「続きが気になる」という状態を作ります。(「ツァイガルニク効果」と言います。)テレビなどで「続きはCMを後で」などもこのテクニックを使っています。
そして、クラスの中で時間を守ることを当たり前の習慣にしていきます。子供たちからの信頼を得られれば、余計なトラブルや保護者対応が減り、放課後の自分の仕事をする時間が確保できます。




コツ⑥「テストの採点は授業時間に」
 単元テストはその場で採点して、すぐ直すようにします。これは担任も子供もhappyになれるWin-Winの方法です。具体的には、

①テストが終わった人から持ってくるようにします。(並ぶ場所を決めておきましょう)
②採点の際、○はつけません。間違えた問題に/と点数だけを書きます。(間違えたところが分かりやすい)
③点数を名簿にメモし、その場で返却します。 (答えがあるなら渡します。)
④子供は自席に戻り、間違えた問題を直します。
⑤直し終わったら、直し専用のレーンに並びます。(採点の人が優先)
⑥無事に満点になったら、大きく花丸をします。子供は自席に戻って読書をします。




コツ⑦「帰りの会は短く」
 だらだらと長い帰りの会はしません。速やかに下校させ、事務仕事をする時間を確保しましょう!チャイムと同時に授業終了し、そのまますぐに帰りの会を始めます。帰りの会では、
①担任から連絡
②さようならの挨拶
③担任とジャンケン
④帰りの支度
⑤できた人から下校

とします。係からの連絡やキラキラ発表などは、もしやりたいなら別の時間にやりましょう。(給食後などがおすすめです。)




コツ⑧「ノートチェックは5分休みに」
 定時退勤のためには、とにかく放課後の時間を校務にあてることが重要です。テストの採点もですが、ノートチェックも放課後まで残しません。すぐ見て、すぐ返しましょう!
①授業の終わりに、番号順に集めます(1〜10の人はAのカゴ…のように分けると簡単です。)
②その日に見る視点は一つだけにします(今日は「まとめ」を読もう。)
③ノートにはスタンプのみでコメントは書きません。コメントしたい物は別にしておき、返却の際に口頭で言うようにします。




コツ⑨「宿題を減らす」

 宿題は家庭学習なのだから、家庭で完結するのが理想です。個人的には「一切なし」にしたいところですが、学校事情などもあり難しいでしょう。だったら、なるべくチェックが簡単になるようにしましょう。具体的には、以下のような工夫ができると思います。

①音読の宿題は出すが、音読カードはなし。
②漢字や計算は自分で丸付けをさせる。
③自学自習や「けテぶれ」に取り組む。→ハンコのみ




コツ⑩「給食準備、掃除は子供だけでできるように鍛える」
 初めの1か月は大変ですが、これが出来るようになるとその間に丸付けや宿題・日記チェックなどの事務作業ができようになります。事務作業をしながらチラチラと様子を見て、しっかりやっている子に感謝する。これでOKです。1年生でも子供だけでできるようになりますよ。

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コツ⑪~⑬ 時短テクニック

コツ⑪「スケジュールを可視化する」
「そろそろ歯医者に行かなきゃな」と思うだけではなかなか行かないですよね?でも電話して予約を取ってしまえばちゃんと行きますよね?仕事も同じです。仕事は“いつやるか”まで決めましょう!!僕は毎週末に翌週分のスケジュールを立てています

スケジュールの立て方
①金曜日に翌週やる仕事を全て書き出します。テストの採点、校務分掌、会議や資料準備、学年便りの作成などなど。思いつく限り全て出します。
②出した仕事を1週間に振り分けます。水曜は会議があるから少なめ、木曜は2時間専科があるから多め、のように。
③A4一枚に清書してデスクに掲示します。仕事をスケジュール化すると、「今日はこれが終われば帰れる」という見通しがたちます。これが大切です。 隙間時間も活用しながら、どんどんタスクを潰していきましょう。




コツ⑫「2分で終わることは、後回しにせずすぐその場でやる」
 
次々に新しい仕事が降ってくるのが教員の仕事ですが、僕は瞬時に「これは2分以内に終わるか」を判断し、終わると思えばその場ですぐにやります。理由は簡単で、後でやろうとするとそれを思い出すのに2分以上かかるからです。言われた仕事をすぐやることで、「あの人は仕事が早い」「あの人は定時で帰る」というラベリングもでき、さらに効果がアップします。




コツ⑬「todoリストを作る」
 学期末や長期休みにやる仕事は、毎年同じようなものです。毎学期、「何があったっけ?」と思い出すところから始めるのは非効率的です。一度、仕事内容を全部出してリスト化しましょう。終わったものからチェックしていけば抜けもないですし、翌年また使えます!
例として、僕の使っているリストをあげておきますね。

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コツ⑭~⑰ 効率的な働き方

コツ⑭「所見はこまめに書く」
 所見を廃止したという素敵な学校のことを聞くこともありますが、まだまだこれが大仕事の方も多いのではないでしょうか。学期末に一気に書くのは大変です。毎日コツコツと進めましょう。
 日々の生活の中で子供を褒めた時がチャンスです!児童の下校後、すかさずPCに入力します。すぐに入力できるように、「所見メモ」というファイルをデスクトップの目立つところに置いておきましょう。「おにぎり一筆箋」のような、日頃から良かったことを一筆箋に書いて渡しているなら、写真を撮っておくのもオススメです。




コツ⑮「授業時間を有効活用する」
 全ての事務仕事や校務を放課後の定時内に完璧にやるのは無理です。まずはそこを認めるところから始めましょう。削れるところは削り、それでも無理なら、後は授業時間内しかありません。視写、プリント、ジシュトレ、係活動、NHK for Schoolなど。子供たちが作業している間のスキマ時間にも出来ることはあります。うまく使っていきましょう。




コツ⑯「PCをカスタマイズする」
 僕の職場はノートPCなのですが、配布されているマウスがなんと有線マウス…。画面は小さいですし、キーボードも打ちづらいです。そこで僕は自腹を切って
①無線キーボード
②無線マウス(トラックボールマウス)
③外付けディスプレイ(20インチ。中古で4000円)

これを揃えました。仕事で使うのに自腹なのは納得いきませんが、生産性は爆上げです。ノートPCと外付けディスプレイでマルチディスプレイができるのもよくて、一台で昨年の文書を見ながらもう一台で今年の文書を開くというやり方は本当におススメです。




コツ⑰「会議で業務削減を提案する」
 各種行事のあとや年度末には、来年度に向けての反省を出しますよね。そこに業務の削減案を書きます。コツは、周りを巻き込んで多人数で書くことです。少数意見は黙殺されますが、さすがに10人が意見すれば無視できません。後から文句言う前に、根回しをして数を力に。大切です。

コツ⑱~㉕ 精神面

コツ⑱「8割主義で生きる」
 教員には、完璧を目指してしまう人が多すぎると思います。「仕事の成果の8割は、費やした時間の2割で生み出している」(パレート法則) とも言います。8割を10割にするには莫大な時間がかかります。完璧主義をやめ、8割で終える勇気をもつことができれば、時間を節約することができます。




コツ⑲「定時に帰ると決める」
 僕に一番効果があったテクニックです(笑)我が子をお風呂に入れるために、帰る時刻は遅らせられません。退勤時刻を決めてしまうことで、限られた時間の中でどうするか、工夫するようになります。始めはなかなかうまくいかなかったですけど、でも大丈夫!できるようになります!




コツ⑳「追い込み効果を活用する」
 夏休み最終日に、猛烈な勢いで宿題をする。あるあるですよね。人間、締め切り間近になると集中力が上がります。これを活用します。キッチンタイマーなどを使って、タスクごとに目標時間を設定します(学年だより作成に30分のように)。アラームが鳴ってしまったらゲームオーバー!テレビゲームで時間内に脱出できなければ城が崩れてしまう場面などがありますが、そのような場面を脳内で色々な設定すると楽しいです。




コツ㉑「絶対に帰るという覚悟をもつ」
 もし仕事後に、推しの人(僕なら安室ちゃん)と夕食デートができることになったら、何が何でも定時退勤しますよね?事前に計画を立て、効率よく仕事をこなし、日頃から学級経営の安定を目指すはずです。限られた時間を何に使うのか、決めるのは自分。〇時に帰るという覚悟を持ちましょう。




コツ㉒「気が進まない誘いに『No』と言う」
 職場の飲み会や同僚からの誘い。本当に行きたくて言っていますか?飲み会やイベントの誘いだけではありません。心から「Yes!!喜んで!!」と言えないものは、全て「No」です。そう言うたびに、自分自身に「Yes」と言うことができます。 はじめは難しいかもしれないですが、勇気を出して言ってほしいと思います。慣れたらどんどん言えるようになります。




コツ㉓「何でもできるが、全部はやらない」
 教員の仕事には二種類あります。子供に還っていく仕事と、直接子供には還らない仕事です。子供のためになる仕事にエネルギーを使うために、そうではない仕事に「ノー」と言いましょう。適当な所で切り上げることも大事です。全部カンペキに出来るほど、時間の余裕はないのですから。


コツ㉔「Myパワーアップアイテムを作る」
 やる気が出ない。疲れたからボーッとしたい。そんな時、職場で気分を向上できるものやルーティンを持っていると心強いです。(マリオのスーパーキノコのように)

僕のパワーアップアイテムは、
①豆から珈琲を挽く(手挽きミルで!)
②安室ちゃんの歌を聞く(休憩時間中です)
③森永ラムネを食べる

みなさんがリラックスでき、やる気を回復させるアイテムは何ですか?考えてみてください。

コツ㉕「コツを聞く」
 どの職場にも、仕事が早くて定時退勤している人がいるはずです。その人にコツを聞きましょう。 自分より優れた人に教えてもらう。その小さな勇気が持てるかどうか。これは教員だけでなくて、全ての人に大切だと思います。

最後に

ここまで読んでくださりありがとうございました。少しでもみなさんのお役に立ち、残業時間が減ったら嬉しいです。最後にお知らせをさせてください。レクリエーションに関する書籍・電子書籍を出版しています。

あそび×学級経営」の本を出版しました

「あそびで育てるクラスづくり」 明治図書出版

「どんなねらいをもってあそぶのか」「どのように学級経営につなげていくのか」という視点から選び抜いた約50のあそびと、クラスづくりへの生かし方を紹介しています。

Kindle本も出版しています

これらは、Amazon Kindle unlimitedに登録していると無料で読むことができます。

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