GW明けに子供たちの様子が落ち着かない。4月から作ってきた学級ルールがリセットされてしまった…。教員のみなさんなら「あるある」と頷いてくださるのではないでしょうか?
そして運動会や宿泊行事などに向けた動きが始まるなど、学級だけに集中できなくなってくる時期でもあります。そうすると授業と行事の準備に大忙しで、4月に築いたはずの雰囲気や方向性が崩れる可能性もあります。
今回は、そんな5月に行うのにぴったりのレクを「ねらい」とともに紹介します!!

こんにちは。小学校教員のサンソンです。このブログでは、小中学校の教員、大学生、保育士、レク係の子供たち等に向けて、レクリエーションの発信をしています。
セブンイレブンジャンケン
対象:小学校低学年~
人数:何人でもOK
時間:1分~
準備:特になし
ねらい:心をほぐす
4月の学級開きにもおススメですが、GW明けなどの少し落ち着かないときにやるのも良いでしょう。説明も少なく盛り上がります。そしてハイタッチをすることで温かい気持ちになれるゲームです。
活動の流れ
①セブンイレブンジャンケンをしましょう。指で0~5の数字のどれかを出して、二人合わせて「7」になれば成功です。「7」ができるまで、何度でも挑戦しましょう。できたら「イエーイ!」とハイタッチして、別のペアを探します。何人と成功できるでしょうか?
②今度は少しレベルアップして、両手で0~10を出して「11」を目指しましょう!3人や4人でも挑戦できますね。相手がいない人を見つけたら、声をかけて一緒にやってみましょう。男女が混ざって出来たら最高だなあ。
ポイント
・このあそびを通して、「ペアがつくれない時は3人でもいいんだ」という経験をさせておくと、その後の生活のいろいろな場面で役立ちます。
・不安や緊張をほぐすためのジャンケンを使ったあそびはバリエーションが多く、気軽に短い時間で遊べるためおススメです。
せーの!
対象:小学校低学年~
人数:何人でもOK
時間:1分~
準備:特になし
ねらい:いろいろなグループを作って交流する
「子供たちがいつも同じメンバーとしか交流しない」という悩み。多いのではないでしょうか。授業で「〇人組を作って」と言っても同じメンバー。結局、1日で同じ人としかコミュニケーションをとっていない。そんなことがみなさんの学級でも起こっていませんか。
そんな子供たちに「混ざりましょう」と言ってもなかなか難しいものです。ですから、楽しいことでいつの間にか混ざっちゃったという経験をたくさんして、徐々に慣れさせていきましょう!
活動の流れ
①先生が「せーの!」と言ったら拍手を1回してください。「せーの!」を言うたびに、拍手を1つずつ増やしていきます。
②何度か続けたら、「ゴー」と言います。「ゴー」の前の拍手の数だけ、仲間を集めて座ります。余ってしまった人にはみんなで「チャチャチャ、ドンマイ」をしましょう。
③今度は「ゴー」の前にお題をつけますから、そのお題に合っているように集まってください。
例:誕生月バラバラでゴー!
ポイント
・「ゴー」の前に入れるお題の例
「男女混合で」
「生活班バラバラで」
「去年のクラスがバラバラで」
「まだ同じグループになってない人同士で」等
・お題をつけることで、協力型ゲームにすることができます。早くできたグループが人数調整をすればうまくいくということに気づかせるようにしましょう。
野性の証明
対象:小学校中学年~
人数:1グループ4名程度
時間:5分~
準備:特になし
ねらい:グループで力を合わせる体験をする
スポーツや音楽、そして勉強でも、日々の練習の積み重ねが自信になっていきます。その自信が、本番で自分を助けてくれます。コミュニケーションも同様です。運動会や文化祭などの行事で、クラスみんなが力を合わせて同じことに取り組む時や、クラスで起こった問題を自分たちで解決しようとする時など、いざという時はそれまでに重ねてきたコミュニケーションの量がものをいいます。
「クラスの誰とでも話したことがある。」「自分の考えや想いを伝えることには慣れている。」そういった経験を、日頃から重ねておくことが大切です。
「野性の証明」では、ある文章から文字を抜き出して食べ物を見つけていきます。1人では絶対に思いつかなかったような発見を、友達の発言をきっかけに見つけられる楽しさがあります。話し合って合意形成することも経験でき、コミュニケーションを取ることに慣れていくことができます。
活動の流れ
①今から黒板に文を書きます。その文から自由に字を抜き出して、食べ物の名前を作ってください。例えば「どんな」と「しょうめい」から1文字ずつ取って「ナシ」のような感じです。
「゛」や「゜」は自由につけていいですし、同じ字を2回使うのもOK。小さい字にしてもいいです。思いついたらどんどん紙に書きましょう。3分以内にいくつ見つけられるでしょうか?
②「このゲームはやせいのしょうめいといいます。どんなたべものをみつけられるかな」と板書します。
③3分で何種類出たか数えます。その数が得点になります。
④ボーナスチャンス…今書いた中で、他のチームは思いつかなかっただろうと思うものを3つ選びます。発表したものがオンリーワンだったら1つにつき5ポイント獲得です。選ぶ時はチームで話し合って決めましょう。最終的に合計点が多いチームの勝ちです。
インパルス
対象:小学校中学年~
人数:何人でもOK
時間:5分~
準備:特になし
概要:クラスみんなでチャレンジし、一体感を味わう
4月から少しずつ関係を深め、友達と協力することの楽しさを体験することができたら、少しずつ難易度が高い活動にも挑戦してみてください。みんなでチャレンジして一体感を感じることができると、学級もまとまってきます。
「インパルス」のようなタイムを縮めていく系の活動は、スモールステップで目標設定を更新していくことで、短い時間に何度も成功体験を積むことができます。
活動の流れ
①全員で輪になって手をつなぎます(教師も入る)。まず、先生が右手をギュッと握ります。握られた人は、反対の手をギュッとしてください。こうしてギュッをリレーしていって先生のところまで戻します。(そっとタイムを計っておく。)
②これをなるべく速く回すことにチャレンジします。何秒ぐらいでできそうか、目標設定をします。
「10秒!」「3秒!」「20秒くらい?」
いろいろ出ましたね。じゃあ最初は、20秒からいきましょうか。やる前にどうやったら速くなるか作戦会議してからスタートしましょう!
ポイント
・「手をつなぐ」ことに抵抗がある場合には、手と手の間にハンカチをはさんだり、手をつながないアレンジにしたりと、無理はしないようにしましょう。
・両手同時に「ギュッ」を回すと難易度がアップします。また、手を握る代わりに、①胸の前で拍手をする。②足を踏み鳴らす。③指を鳴らす。④舌を鳴らす。などいろいろな方法でも挑戦できます。
ラインナップ
対象:小学校低学年~
人数:何人でもOK
時間:10分~
準備:特になし
概要:心の壁を下げ、子供同士の距離を縮める
このレクでは、お互いに声をかけ合って課題を解決していきます。全員で声をかけて行わないといけないため、普段かかわりがない子同士が話すきっかけにもなります。
参加するためのハードルも高くないため多くの子が参加しやすいです。難易度は高くないのに、成功するとうれしいゲームです。会話のあり/なし、ジェスチャーのあり/なしなどの制限を設けることで、意思疎通の仕方について考えることもできますよ。
活動の流れ
①今から「ラインナップ」というチャレンジをします。お題を出しますので、その通りの順で輪になってください。はじめのお題は「誕生日順」です。輪のどこがスタートでもいいですし、1月からでも4月からでも構いません。
②並べましたか?じゃあ答え合わせをしていきましょう。4月生まれのところから、順番に誕生日を教えてください。OK!無事に成功ですね。拍手~!
③次はちょっとレベルアップしますよ。お題は「手の大きさ順」ですが、声を出さずにチャレンジしてみましょう!
ポイント
お題の例
「誕生日順」
「下の名前順」
「好きな食べ物のあいうえお順」
「好きな動物のあいうえお順」
「手の大きさ順」
など
・順番がつくことに抵抗があるお題(テストの点数、背の順、走るのが早い順、体重など)はNGです。
・輪になるのではなく平均台の上で一列に並び、落ちないようにしながら場所を変わるレク「TPシャッフル」もあります。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございました。今後も、みんなが笑顔になれるようなレクの発信をしていきたいと思います。